コラム 第134号 - 自分の体やお悩みに合った効能の温泉に入りに行こう!

寒くなってくると温泉に行きたくなりますよね。ゆっくりお湯につかって温泉の効能の表示を読んだりします。そういえば、自分の体やお悩みに合った効能の温泉を選んで入りに行くことはしないですね。せっかくなら自分の体に有効に働く温泉に入りたいと思いませんか?一般的な9つの泉質のそれぞれの種類・効能・飲泉についてお勉強します。
自分の体にどんな影響があるのかを知れば、これから入る温泉がもっと楽しくなりますよ!
☆温泉について
・温泉の定義
昭和23年に制定された「温泉法」によって決められている
泉源における水温が摂氏25度以上か、鉱水1kgの中に定められた成分が規定量以上含まれるものを温泉という
湧き水が摂氏25度以上であれば、規定量に満たないものでも温泉となる
医学的に治癒効果のある温泉水のことを「療養泉」という

・温泉の種類
○単純温泉
特徴 
含まれる成分が薄く無色透明で無味無臭
刺激の少ない温泉
「神経痛の湯」「万病に効く湯」など名湯が多い
pH値が高いアルカリ性単純温泉は「美肌の湯」とされている
効能
高齢者や肌の弱い人に向いている
病気や手術の回復期、骨折や外傷後の療養に最適
神経痛、筋肉痛、冷え性などにも効く
アルカリ性単純温泉は美肌効果がある
軽い胃腸炎、ストレス解消によい

○二酸化炭素泉
特徴
二酸化炭素(炭酸ガス)が温泉に溶け込んで泡が特徴の「炭酸泉」
入ると肌に小さな気泡がたくさんつくので、少しくすぐったい感触もる
保温効果が高く温度は低め
効能
毛細血管を広げて血圧を下げる効果がある
高血圧や動脈硬化、運動麻痺、切り傷、やけど、更年期障害や不妊症によい
飲泉では、慢性消化器病や慢性便秘に効果的
注意:下痢のときや塩分濃度の高い炭酸泉は、飲泉に注意

○炭酸水素泉
特徴 
ヌルヌルとした感触、入浴後は肌がしっとり滑らかになるの
炭酸水素泉はいわゆる「重曹泉」
効能
胆石、関節痛、打撲、皮膚病によい
飲泉により、糖尿病、痛風、慢性消化器病、肝臓病に効果がある
39度のお湯に大さじ2杯の重曹をいれると、家庭でも美肌の重曹泉ができる
ぬるいお湯で20~30分の半身浴がよい
注意:高血圧の方や腎臓病の方は、飲泉を控える

○塩化物泉
特徴
なめると塩辛く、肌に塩分が付着するので温まる
湯冷めしにくい
殺菌効果がある
効能
高齢者の方や冷え性の方におススメ
慢性皮膚病や婦人病、月経障害、不妊症、虚弱児童や病後回復によい
飲泉では、貧血、胃腸病、慢性便秘、慢性消化器病に効果がある
39度のお湯に塩大さじ2~3杯をご家庭のお風呂に入れることで、体の深部が温まる熱の湯ができる
ぬるいお湯で15~20分の半身浴がよい
注意:入浴後の水分補給はしっかりとること 塩分が多いので飲みすぎは注意 高血圧の方や腎臓病、心臓病、むくみのある方は飲泉を控る

○硫酸塩泉
特徴
鎮静効果のある苦味のある温泉
硫酸塩泉には、ナトリウム硫酸塩泉(芒硝泉)・カルシウム硫酸塩泉(石膏泉)・マグネシウム硫酸塩泉(正苦味泉)の3種類
効能
ナトリウム硫酸塩泉(芒硝泉)は切り傷や打ち身によい
動脈硬化によい
飲泉では肥満や便秘に効く
肌の脂分を流すのでニキビにも効果がある
カルシウム硫酸塩泉(石膏泉)は入浴と飲泉で高血圧、動脈硬化、糖尿病、慢性皮膚病、打撲や捻挫、関節痛によい
注意:乾燥しがちな方は、入浴後に保湿を 

○鉄泉
特徴 
鉄が含まれていて、元は無色透明ですが空気に触れると酸化して褐色になる
硫酸塩を含んだ「緑ばん泉」は強酸性で、色は緑がかっている
効能
入浴と飲泉で貧血、慢性消化器病、痔よい
入浴では月経困難症、関節痛、更年期障害、慢性皮膚病によい
飲泉する時は、褐色ににごっているものは効力が落ちているので、湧き出した透明のものを
緑ばん泉は皮膚や粘膜を引き締める収れん作用が強く殺菌作用がある
手足の多汗症にも効果的
注意:強酸性の鉄泉は、乾燥肌の人には向きませんので注意してください

○硫黄泉
特徴 
「硫化水素型」のお湯は白く濁っていて、腐った卵のような硫化水素ガスのにおいが特徴
無色透明で無味無臭に近いものが多い
石鹸が全く泡立たない
効能
よく温まり、抹消血管を拡張させる作用が強い
酸性で刺激が強いので肌の弱い人や高齢者の方には向かない
温泉によっては皮膚病に効き、硫黄成分が美肌効果をもたらす
注意:換気をしないと中毒を起こす危険性がある 刺激が強い泉質で、乾燥肌の人には向かず、患部が悪化する場合がある

○酸性泉
特徴 
火山地帯に見られる典型的な泉質
殺菌の効果が高い
肌にしみて、ピリピリとした刺激がある温泉
温度が高く、酸性なので酸味と臭いが強い
効能
塩酸・硫酸を多く含む強酸性の温泉はかなり強烈
水虫や慢性皮膚病に効果的
飲泉は慢性消化器病によい
注意:刺激の強い温泉なので湯ただれを起こすことがある 肌の弱い人は浴後しっかり洗い流すように 高齢者の方や乾燥肌の人には向かない

○放射能泉
特徴 
ラジウム温泉やラドン温泉で有名
温泉の中の放射能は湧き出して空気中に散ってしまい心配はない
効能
微弱放射能の効力で万病に効果があるとされている
痛風、高血圧、動脈硬化、慢性胆のう炎、慢性皮膚病、慢性婦人病に効果がある
入浴よりも吸引・飲泉する方が効果が高く、神経痛や自律神経失調症などに効果的
飲むことで神経痛や筋肉痛、関節痛に効果がある

・飲泉の仕方
飲泉はコップ1杯を一口づつゆっくり飲むのがポイント
飲む時間やタイミングなどもあるので、各施設でしっかり確認すること

温泉の種類ってたくさんあるのですね。美肌や冷え症のお湯に入りたいけど、いまは塩化物線と鉄泉にとても興味があります!皆さんはどの温泉に入りたいですか?



※当コラムの内容は、以下のページより引用しています

自分に合った温泉選びを!9つの泉質の効能と特徴